医薬翻訳の勉強法(これから)
こんにちは、YouTube 一旦見始めるとなかなか抜け出せない病、Aki です。
前回は今までにしてきた医薬翻訳の勉強法を公開しました。
今日は、仕事を頂いている現在の立場として、今後どうやって勉強していこうか頭の中でぼんやり考えていることを整理していきます。
用語集作り
仕事を頂くまでは、作り方についてかなり試行錯誤しました。
現在は、仕事で出くわす特殊な用語を入力することが多いです。例えば:
- 厚生労働省医薬食品局審査管理課: Evaluation and Licensing Division, Pharmaceutical and Food Safety Bureau, Ministry of Health, Labour and Welfare
- 薬生監麻: PFSB/CND
などはかなり時間をかけて調べました。一つのサイトだけでは不安が残るため、複数のサイトで確認などを取るためです。
用語集作りに関しては、仕事をしながらストックを増やしていくということになると思います。
その他、仕事中に出会った役に立ちそうなパワポ、資料があるのでそちらも使う予定です。
一般的かどうかは分かりませんが、文章もぶち込んだりしています。
ちなみにこれは自分流なのですが、対訳作りに関しては日本語部分はかなりルーズです。
これは、自分が日英専門だからですね。
例えば:
To the best of our scientific understanding というフレーズの場合:(Homo Deus という本からの抜粋です。仕事中、似た表現をよく見かけるため、一応登録しました。イートモにも収録されていますが。)
- 我々の科学技術では
- 現在の科学知識では
など結構雑に複数入れることもあります(ICH 文書などではもちろんやりません)。
これは、自分は原文を読む時に、「文章からイメージを思い描き、そこに英文をくっつける」みたいなことをよくやり(たぶん良くない)、ふわっとした日本語の方が役に立つことが多いからです。
洋書多読
前回の「役に立った勉強」でも挙げましたが、自分にとってはこれが一番です。
ただの趣味でもありますが。
ここでは多くを語りませんが、日本語ネイティブにとってやることは、英語力(読み書き)をネイティブレベルまで引き上げることだと思っています。
自分はファンタジー、SF、ミステリーなど、恋愛系以外何でも読みます。
ただ、ノンフィクションのライフサイエンス系はやはり手が伸びます。ついつい買ってしまいます。
ネイティブチェックを必要としないことが目標なので、必然の勉強法です。
英語速記
前回説明した、自分の中のホットな勉強法です。(ちなみに、スピードラーニングに韻をふんで、Speed Writing と呼んでいます。くそどうでもいいですね。)
前回の補足をすると、読んだ本の感想だけでなく、本で書かれている事実をそのまま書いたりもしています。つまり、著者になったつもりで第三者に説明するイメージです。
本で書かれていることを思い出し、フレーズ、文体を真似します。
これ、かなり難しいです。
やはり、身に付いている表現というものがありますので(It is から始まる構文など)。
実を言えば、医薬英語では綺麗な言い回しは必要ありません。流暢な表現も必要ないです。すっきりした簡潔な表現が最重要です。
自分は、難しい日本語の言い回しに対処するため、翻訳スピードを上げる目的で取り組んでいます。
Speed Writing ですが、なにも浮かばなくなる時ももちろんあります。その時は、日記、仕事の内容、目標など自由に書き出します。
で?
- 洋書(70%)
- Speed Writing(20%)
- 用語集作り(10%)
すいません、たぶん前回とほぼ変わってないです。
用語集作りは比重は小さくなっていますが、仕事をこなしながら経験を積みながらというイメージです。少ない経験からですが、翻訳者としての実力に直結します。
調べる労力は本当大変です。
前回も言いましたが、勉強方法は人それぞれです。
翻訳技術に関しては勉強したことがないので分かりませんが(前回紹介した本はどちらかというとメディカルライティング)、
翻訳技術書、ライティング教本を読むのが一番効率が良いかもしれませんので、自分に合った方法をそれぞれ探していきましょう。