医薬翻訳者忘年会(業界裏話、英日翻訳、通訳について)
こんにちは、引っ越しが終わりました Aki です(画像は自宅の本棚です)。
先日、翻訳学校で一緒に授業を受けていた方達と4人で食事に行ってきました。
皆さんの近況を聞いていたら、医薬業界の事が色々と知れたのでここでシェアしたいと思います。
2人(A さん、B さん)は CRO(治験業務に関連する企業) で英日の翻訳。1人(C さん)は外資系製薬企業でアシスタントとして業務に関わっているそうです。
製薬業界、CRO
3人によると最近の製薬業界はリストラが多いそうです。
ただ、そのリストラになった人もすぐに転職先が見つかるそうですが。
また、そういった人達は CRO の方に流れることが多いそうです。
CRO は人手不足。
製薬業界から CRO へ、の流れでしょうか。
CRO で働いている A さんは、超激務。この方の会社は翻訳学校に通っていた時からずっとですが。
B さんの方はそうでもないようです。
業界は狭いようで、B さんの会社を退社した男性が A さんの会社に転職していたことが判明しました。
英日翻訳
自分は過去一度も経験したことがない英日翻訳。今後もすることはないでしょう。
色々な苦労話を聞いていて、自分が英日翻訳を始めるとしたらこんな勉強をするんだろうな、ということをまとめてみます。
- 洋書読書はストップ。
- 日本語のブラッシュアップのため、日本語論文、日本語サイエンス系記事を読む。
- 日本語ライティング(翻訳技術ではない)の本を2冊ほど読む。
です。
日英翻訳が英語力なら、英日翻訳は日本語力。
英文をミスなく理解できる英語力さえあれば、後はひたすら日本語での表現のストックを増やすことが一番の上達方法に感じました。
これは2人が話していた、「チェッカーからのよくある指摘」を聞いていての感想です。
「には」「では」などの入れる場所の指摘の話などです。
よく聞く「翻訳は日本語力」とはこのことなんですね。英日翻訳についての金言です。日英には当てはまらないでしょう。
通訳
C さんは外資系製薬企業で働いています。
翻訳の手配、通訳の手配にも若干関りがあるそうです。
自分は通訳に少し興味があるため、医薬通訳の話を聞かせてもらいました。
一言でいうと、医薬系で需要があるのは薬事の通訳者。
病院での通訳はアジア系が多そうですもんね。なんとなくイメージ通りです。
PMDA に関する文書は医薬翻訳者なら誰でも経験します。
これに関する通訳を出来る人が圧倒的に少ないそうです。
大量の資料(1000ページ以上?)を渡されるそうです。
相談事項などの資料を想像してみれば、その難易度の高さは理解出来ます。
自分に今からできる勉強といったら、
- 今の仕事を精一杯頑張る。
- イントネーション、会話のトレーニング
- 数年後に通訳学校で通訳の基本技術を習う
などですね。
やはり医薬系の通訳は東京がメインですし、通訳の世界からは自分は遠のいた感じがします。
最後に
愛知に戻ってきてしまったため、もう次に会う機会があるのかは分かりませんが、最後に色々なお話が聞けて良かったです。
翻訳学校に通った最大のメリットはこれかもしれません。